第二次バルカ県送配水網改修・拡張計画

【受賞者】大日本土木株式会社
【実施者】大日本土木株式会社
【実施地区/国】バルカ県 アイン・アルバシャ地区/ヨルダン・ハシェミット王国

【プロジェクトの紹介】

ヨルダン・ハシェミット王国は国土の75%が年間降雨量200mm 以下の砂漠地帯に属しており、国民一人当たりの年間水資源供給量は世界平均の2%と極端に少なく、水資源の不足が深刻な国です。

当案件の位置するアインアルバシャ地区は、首都アンマンに隣接し、標高500m~900mと起伏に富んだ盆地内に位置しています。当地は国内最大級のパレスチナ難民キャンプがあり、隣国シリアからの内戦による難民流入も急激に増えており、当国内でも貧困層が集中し、人口密度が高く、生活環境が劣っている地区です。

しかし、人口が急増しているにも拘らず基幹送配水網の再整備が過去25年間に亘ってなされておらず、全国平均を超える高い無収水率や、過剰揚程のポンプでの送配水による高い電力消費、水道管の摩耗・腐食による水質悪化、老朽化による漏水などの問題を抱えていました。

当案件によって、過剰水圧の送配水により非効率に運用され漏水・過剰電力等の問題のあったポンプ直送方式から、送水管・配水主管、配水池、減圧弁室、流量計弁室などの建設によって自然流下方式に再整備されました。これにより、水圧の適正化、給水時間の延長、水質の向上、無収水率の低減、消費電力の効率化等を通じて、水道サービスが改善し水不足の緩和が図られるようになりました。案件完了後は、今まで配水できていなかった高台の地域へも安定して供給できるようになり、発注者から高評価を受け、住民からも感謝されました。