令和5年9月22日更新
海外受注実績の動向
この受注実績は、海外建設協会会員51社が受注した海外建設工事(1件 1,000万円以上)を取りまとめたものである。なお、集計は、会員各社間(海外法人を含む)及び自社の本邦法人と現地法人間の契約案件(元請・下請による重複分)は除外し、また、共同企業体(JV)による受注については各社の出資比率分を計上している。
最新の海外工事受注実績
2022年度(令和4年度)海外建設受注実績の概要
一般社団法人 海外建設協会 調
この受注実績は、2022年度(令和4年度)に海外建設協会会員51社が受注した海外建設工事(1件 1,000万円以上)を取りまとめたものである。なお、集計は、会員各社間(海外法人を含む)および自社の本邦法人と現地法人間の契約案件(元請・下請による重複分)は除外し、また、共同企業体(JV)による受注については各社の出資比率分を計上している。
1.受注全体の動向
2022年度海外建設受注は、1,851件、2兆485億円となり、前年度に比し、件数は15件減少したが、金額は2,605億円増加した。
本邦法人の受注は、2,898億円増加し、6,800億円に、現地法人の受注は、293億円減少し、1兆3,685億円となった。
地域別に見ると、アジアは、1兆1,244億円、中東・北アフリカは、175億円、アフリカは、279億円、北米は、6,682億円、中南米は、396億円、欧州は、88億円、東欧は、761億円および、大洋州は、859億円となった。
発注者別に見ると、公共機関案件は、7,052億円、民間企業案件は、1兆3,433億円となった。
資金源別に見ると、自己資金案件は、1兆7,324億円、無償資金案件は、260億円および、有償資金案件は、2,891億円となった。なお、ODA全体(無償、有償の合計)は、3,151億円で、前年度(1,634億円)に比し、1,517億円増加した。また、アジア開発銀行をはじめとした国際金融機関および、その他PPPなどは、11億円で、前年度(131億円)に比し、120億円減少した。
契約形態別では、施工のみの案件は、1兆2,540億円、設計施工案件は、7,891億円、PM・CM案件は、0.4億円、その他案件は、54億円となった。技術指導および、ターンキー案件は、本年度の受注はなかった。
2.法人別の動向
法人別に見ると、本邦法人の受注は、426件、6,800億円で、前年度に比し、件数は33件減少したが、金額は2,898億円増加した。
本邦法人の受注を地域別に見ると、アジアは、5,633億円、中東・北アフリカは、31億円、アフリカは、279億円、北米は、193億円、中南米は、361億円、大洋州は、302億円、欧州および、東欧での受注はなかった。
一方、現地法人の受注は、1,425件、1兆3,685億円で、前年度に比し、件数は18件増加したが、金額は293億円減少した。
現地法人の受注を地域別に見ると、アジアは、5,611億円、中東・北アフリカは、144億円、北米は、6,489億円、中南米は、35億円、欧州は、88億円、東欧は、761億円、大洋州は、556億円だった。なお、アフリカでの受注はかった。
この結果、本邦法人と現地法人の比率は、33:67で、前年度(22:78)に比し、本邦法人の比率が増加し、現地法人の比率が減少した。
3.地域別の動向
地域別に見ると、アジア地域における受注は、1,347件、1兆1,244億円で、前年度に比し、件数は7件増加し、金額は1,378億円増加した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関は、1,607億円増加し、4,748億円に、民間は、229億円減少し、6,497億円となった。
中東・北アフリカにおける受注は、24件、175億円で、前年度に比し、件数は6件増加し、金額は55億円増加した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関は、76億円減少し、31億円に、民間は130億円増加し、144億円となった。
アフリカにおける受注は、22件、279億円で、前年度に比し、件数は1件減少したが、金額は81億円増加した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関は、81億円増加し、279億円に、民間は、受注がなかった。
北米における受注は、234件、6,682億円で、前年度に比し、件数は22件減少したが、金額は1,661億円増加した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関は、129億円増加し、1,811億円に、民間は、1,532億円増加し、4,871億円となった。
中南米における受注は、67件、396億円で、前年度に比し、件数は16件減少したが、金額は251億円増加した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関は、36億円増加し、36億円に、民間は、215億円増加し、360億円となった。
欧州における受注は29件、88億円で、前年度に比し、件数は9件増加したが、金額は115億円減少した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関の受注はなく、民間は、115億円減少し、88億円となった。
東欧における受注は、73件、761億円で、前年度に比し、件数は同じだったが、金額は145億円減少した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関の受注はなく、民間は、145億円減少し、761億円となった。
大洋州における受注は、55件、859億円で、前年度に比し、件数は2件増加したが、金額は561億円減少した。同地域の受注を発注者別に見ると、公共機関は、646億円減少し、147億円に、民間は、85億円増加し、712億円となった。
※本文中の数値は、四捨五入の都合上、表中の数値と合致しない場合がある。 ※文中及び図表内「アフリカ」表記は、サブサハラ地域の国を対象とする。