国道5号線改修事業 (バッタンバン―シソポン間)コントラクトパッケージ1

【受賞者】鉄建建設株式会社
【実施者】鉄建建設・大有建設共同企業体
【実施地区/国】バッタンバン-シソポン/カンボジア王国

【プロジェクトの紹介】
 カンボジアの国道5号線は、アジアハイウェイ1号線および南部経済回廊の一部を担っており、タイとベトナムの物流を繋ぎ、カンボジアの経済を支える最も重要な道路です。
 改修前の道路は、内戦後の復旧としてアジア開発銀行によって簡易舗装(DBST)が実施されましたが、過積載による車両通行、経年劣化、度重なる雨季の洪水によって路面が劣化し、危険な状態でした。また、沿道住民は道路からの粉塵で生活環境が著しく阻害されていました。
 当事業は、首都プノンペンからタイ国境のポイペトまでの366km を9工区に分けて改修し、既存の2車線(片側1車線)を4車線(片側2車線)に拡幅し、アスファルト舗装や中央分離帯、ガードレールなどの設置によって走行性と安全性を向上させ、事故防止と近隣住民の生活環境改善に寄与するものです。
 JVが担当した北工区CP 1は、バッタンバン~シソポン間の84km のうち、市街地の迂回路(延長23.92km)を含む計46.27km を約4年半に亘って施工しました。
 施工中は、コロナや洪水などの不可抗力によって難しい局面を迎えましたが、現地スタッフ、協力会社と知恵を出し合い、創意工夫で乗り切ることができました。
 北工区CP 1は、2021 年9月に引き渡しが完了し、従来2時間を要していた当区間は、約半分に短縮され、発注者、利用者から高い評価を頂きました。
 また、現地スタッフの育成、技術の継承によってカンボジアの発展に少しでも貢献できたなら幸いです。