【プロジェクトの紹介】
フィリピン共和国のマニラ首都圏は、一極集中により交通問題、環境問題、防災問題が深刻化し、経済発展のボトルネックになっており、マニラ首都圏および近郊のインフラ整備は最重要政策の一つに挙げられています。プラリデルバイパス道路は、①戦後補償で建設したフィリピン-日本友好道路周辺の渋滞緩和、②輸送能力・効率向上により、マニラ首都圏および北部地域の経済社会発展に寄与することが期待されています。
フェーズ1、2(単線道路)が完了する直前にドゥテルテ大統領が就任し、「Build Build Build」をキャッチフレーズに積極的なインフラ整備が進められることになり、未定であったフェーズ3(複線道路化)が前倒しで実施されることになりました。当フェーズ3は、橋梁1.1km(橋名:アンガット橋)と新設道路約1km からなり、当社JV が施工したフェーズ2の拡幅工事です。
アンガット橋の施工は、移動作業車を用いた張出し架設工法を採用しました。同工法による橋梁工事経験が殆どない現地スタッフと作業員を率いて、施工手順と共に品質管理および安全管理を丁寧に教えながらの工事となりました。
工事終盤の新型コロナの感染拡大の影響下では、一時国外に退避していた日本人職員による遠隔管理での施工を余儀なくされましたが、着工時から続けてきた現地スタッフならびに作業員への着実な技術指導・伝承の成果もあり、2021 年3月無事に竣工することができました。