クロスボーダー道路網整備事業 パッケージA1 モドゥモティ橋

【受賞者】鉄建建設株式会社 株式会社横河ブリッジ
【実施者】鉄建建設・AML・横河ブリッジ共同企業体
【実施地区/国】クルナ管区バディアパラ、モドゥモティ川/バングラデシュ人民共和国

【プロジェクトの紹介】
 
クロスボーダー道路網整備事業は、南アジア地域全体の安定および経済発展に資するため、バングラデシュ国内の主要な国際幹線道路網の整備を行うものです。モドゥモティ橋は、ガンジス川支流モドゥモティ川渡河箇所に新設された全長690mの6車線道路橋です(主径間は日本での施工実績が豊富で同国初の橋梁形式である鋼ニールセンローゼ橋)。同橋が含まれるアジアハイウエイ1号線のベナポール国境-ダッカ区間は、各種国際回廊計画において優先案件とされています。さらに、同橋架橋箇所は同区間で先行実施されているパドマ橋の完成後にミッシングリンクとして残るため、同橋は本事業における最優先案件とされ、パドマ橋開通と同時期の開通が最重要課題でした。
 
工事開始後、用地引き渡しの遅れによる着手遅延、コロナ禍による資材調達の遅れ、作業員不足等に加え、南アジアモンスーン豪雨の影響により大幅な工程遅延が発生しました。しかし、上部工架設方法の変更や品質管理・施工管理の厳格化による手戻りの防止等の工期縮減対策を行い、品質を確保したうえでパドマ橋の開通から3ヶ月後に本橋を開通させることができました。その結果、渡河時間はわずか数分へと大幅短縮され、交通・物流の円滑化による周辺住民の利便性向上や周辺地域の経済効果は計り知れません。このように、本事業は日本の技術の活用も含め、高品質なインフラをタイムリーに完成させたことで、その技術的価値や社会的な貢献度も極めて高いものとなっています。